働き方改革 足踏み

少しずつ気温が上がってきているような気がします。春は、もうそこまで来ているようですが、そうなると悩ましい花粉の季節も到来して

きてしまいます。今年は去年より多いという予報を見て、また悩ましくなってしまいます。

オリンピックが終盤で盛り上がりを見せて昨日のパシュートも素晴らしい活躍があって見事金メダルでした。

まさに「あっぱれ!」という感じでしたね。

それにくらべ国会では、相変わらずグダグダした審議なのか何なのかわからない無駄な時間と費用を日々費やしていいるようです。

一体、立法府としての責任と自覚はあるのでしょうか?野党の皆さんも反対ばかりでなく対案を出すなりして前に進めてほしいものです。

 

 

【2月22日 日本経済新聞より】

厚生労働省の裁量労働制調査に不備が見つかった問題で、同省は21日、野党6党の会合で、不適切なデータ処理を新たに117件発見したと明らかにした。同調査は衆院予算委員会で安倍晋三首相が取り上げて答弁し、野党が反発を強めたばかり。厚労省は働き方改革関連法案に盛り込む裁量労働制の拡大を2020年4月まで1年延期する方向で調整に入ったが、野党は法案の撤回を強く求めている。「(従来の施行時期は)昨年秋の提出を前提にしているので、そこから時間がたっている」。加藤勝信厚労相は21日、首相に法案の検討状況などを報告した後、官邸で記者団に延期を示唆した。加藤氏によると、首相は「しっかりと党内の理解を得るように」と述べ、法案提出に向けた調整を急ぐよう指示した。

野党6党の幹事長・書記局長は国会内で会談し、政府に法案の提出見送りを求める方針で一致。14日の国会答弁で加藤氏が「なくなった」と話していた事業所別の調査票も厚労省内で新たに見つかり、攻勢を強める。

 

【同日 日本経済新聞より】

政争している場合か 

なぜこうも時間ばかりが費やされるのだろうか。政府は野党の反発を踏まえて働き方改革関連法案を修正し、裁量労働制の拡大など大半の制度の施行を1年遅らせる検討に入った。日本は人口減で働き手が減る。人工知能(AI)の登場で従来通りの働き方は通用しなくなる。一人ひとりの能力を最大限に生かし、生産性を高める多様な働き方ができる土俵づくりを急がなければならない。働き方改革を政争の具にしている場合ではない。

日本生産性本部によると、日本の1人当たり労働生産性は経済協力開発機構(OECD)加盟35カ国の中で21番目と欧米諸国に劣後したままだ。そんな状況にもかかわらず、裁量労働制の拡大も脱時間給制度導入も3年前の国会で提案されながら、審議もされずにずるずると今に至っている。

野党などの「かえって長時間労働を助長する」といった批判が強かったためだ。そのような声には長時間労働を防ぎ、労働者の健康を守る仕組みづくりで対応するのが筋。「反対があるから延期する」では、あまりに稚拙ではないだろうか。

働き方改革の法案には長時間労働の是正や同一労働同一賃金なども盛り込まれている。「多くを詰め込んだ一つの法案にまとめるのは乱暴」との批判もあるが、世界的に進む大きな環境変化に、大きな対応の素地をつくっておくのは間違いではない。すべての世代が性別に関係なく、生き生き働ける環境は欠かせない。改革に「待った」をかけ続けるだけでは何も進まない。