トラック運転手の長時間労働 悪質荷主の罰則強化

各地の最低気温のすごさに驚かせる日々ですが、北海道は、やっぱりすごいですね。首都圏も交通機関が大混乱のようでした。

大阪は、昨日は少し日中も雪がちらつく位で済んでいましたので改めて大阪は暖かいだと思いなおしました。

トラック運転手の方の長時間労働も昨今は大きく取り上げられてきていますが、荷主に対しても罰則の強化が図られていくようです。

 

 

【1月26日 日本経済新聞より】

国土交通省は、トラック運転手の長時間労働を防ぐ対応を強化する。長い待機時間を強いるなど発注する荷主側の問題が大きいとみて、悪質な荷主に警告して是正がなければ社名公表に踏み切る。法令に違反した運送業者に対しては、事業停止の期間を延ばすなど罰則を強める。

国交省が実施したトラック業者300社に対する調査で、業種別では「加工食品」「建築・建設用の金属製品」「紙・パルプ」「飲料・酒」「生鮮食品」の順で、「荷主が長時間労働を強いるケースが多い」ということが分かってきた。トラック業者が倉庫などで荷物を待つケースがあり、4社に1社でその長さが2時間以上になる。こうした状況を踏まえて同省は昨年7月、「荷主勧告制度」の規定を見直した。荷待ち時間がどれぐらいの頻度と長さで発生しているかや、運送が遅れた際のペナルティーがどう設定されているかなど、4つの基準で商習慣を調べた。昨年末には荷主に対し初めて警告を出した。今後もっと悪質な事例が出てきた場合、社名の公表に踏み切る。違反時の罰則も強める。トラック事業者に対する行政処分は現在、おおむね「30日間の事業停止」を適用している。国交省は2018年度以降、この期間を延ばす。

同省は「荷主によっては法令順守(コンプライアンス)の意識が低い業種がまだ残っている」と分析。取引上、立場が強いのは荷主とされる。罰則強化は運送事業者の取り締まりという視点よりも、荷主に無理な発注をさせないようにする効果を狙う。他方、全国で運送の効率化に取り組む好例も集めている。たとえば山梨県の食品倉庫では、荷主とトラック業者が荷物運び入れの予約を電子化し、1日の待ち時間が最大で5時間ほど減った。青森県の農産物の運送でも混雑を避けるため、荷物を朝早くに積みこむことで待ち時間を減らした。国交省は好例、悪例の両方を公表しながら、来春にも運送適正化に向けたガイドラインをつくる。働き方改革に取り組むトラック業者に対しては優遇策を検討する。